カラ/フルvol.2『発するチカラ』無事に千秋楽を迎えることができました。
たくさんのお客様にご来場いただきまして本当にありがとうございました。
今回は客席が限られていましたので、お客様にはご不便をおかけしました。
ここで改めてお詫び申し上げます。
さて、今回の芝居は3.11の直後に書きました。
本当は別の脚本を執筆していたのですが、想像もしないような大災害を前に自分の無力さにうちひしがれました。「なんてちっぽけな自分にできること」・・・日本中の全員が直面したことです。結局は今の自分にできることなんてたかが知れている。それを認めたうえで、改めて自分に今できることを考えてみました。結局、自分には表現することしかできないんですよね。他にできることがあるなら何かが起こる前からとっくにやってるし、何も取り柄がないから芝居をやっている。ちょっと時間がかかりましたが、そのことに気付きました。それからはもう思うまま、後先考えず書ききりました。僕は基本的に回りくどいことは書けないのでその時の自分の気持ちを正直に書いたつもりです。これは「ごあいさつ」でも書きましたが、台本は4月くらいに書きあげたのですが、公演の稽古(10月くらい)に際して大きな書き直しはしませんでした。3.11のショックと挫折と吹っ切れた瞬間が初稿の台本に詰まっている台本に、あれから半年経って状況がちょっと変わった今とでは、当然自分の中で心境が若干違ってます。今、書き直しをするということは当時の様々な思いが薄らいでしまいそうだったので。もちろん、半年以上経ったとはいえ、震災を扱った芝居をすることへの恐れはありました。復興は相変わらず進んでいません。課題もたくさん残っています。だけど、今でないと意味がないと。それに今回のお話は震災に向き合う自分の物語なんです。表現者である以上、「不謹慎」や「自主規制」といった周りが(自分も含む)勝手に作り上げた壁を前に逃げちゃダメなんです。そういったものに立ち向かうのが芸術であり表現だと思うんです。ご観劇いただいた方々にこの物語がどういう風に見えたかは分かりません。それは、お客様が感じたことがすべてだからです。でも、これを観て一人でも「何か」を感じていただけたのなら、それだけで僕は幸せです。
小さな空間でのささやかな公演でしたが、たくさんの方々の御力を借りてこの公演が成功しました。
本当にありがとうございました。
この場を借りまして改めて御礼を申し上げます。
これからもどうぞカラ/フルをよろしくお願いします。
2011.12.6 カラ/フル代表 オダタクミ
たくさんのお客様にご来場いただきまして本当にありがとうございました。
今回は客席が限られていましたので、お客様にはご不便をおかけしました。
ここで改めてお詫び申し上げます。
さて、今回の芝居は3.11の直後に書きました。
本当は別の脚本を執筆していたのですが、想像もしないような大災害を前に自分の無力さにうちひしがれました。「なんてちっぽけな自分にできること」・・・日本中の全員が直面したことです。結局は今の自分にできることなんてたかが知れている。それを認めたうえで、改めて自分に今できることを考えてみました。結局、自分には表現することしかできないんですよね。他にできることがあるなら何かが起こる前からとっくにやってるし、何も取り柄がないから芝居をやっている。ちょっと時間がかかりましたが、そのことに気付きました。それからはもう思うまま、後先考えず書ききりました。僕は基本的に回りくどいことは書けないのでその時の自分の気持ちを正直に書いたつもりです。これは「ごあいさつ」でも書きましたが、台本は4月くらいに書きあげたのですが、公演の稽古(10月くらい)に際して大きな書き直しはしませんでした。3.11のショックと挫折と吹っ切れた瞬間が初稿の台本に詰まっている台本に、あれから半年経って状況がちょっと変わった今とでは、当然自分の中で心境が若干違ってます。今、書き直しをするということは当時の様々な思いが薄らいでしまいそうだったので。もちろん、半年以上経ったとはいえ、震災を扱った芝居をすることへの恐れはありました。復興は相変わらず進んでいません。課題もたくさん残っています。だけど、今でないと意味がないと。それに今回のお話は震災に向き合う自分の物語なんです。表現者である以上、「不謹慎」や「自主規制」といった周りが(自分も含む)勝手に作り上げた壁を前に逃げちゃダメなんです。そういったものに立ち向かうのが芸術であり表現だと思うんです。ご観劇いただいた方々にこの物語がどういう風に見えたかは分かりません。それは、お客様が感じたことがすべてだからです。でも、これを観て一人でも「何か」を感じていただけたのなら、それだけで僕は幸せです。
小さな空間でのささやかな公演でしたが、たくさんの方々の御力を借りてこの公演が成功しました。
本当にありがとうございました。
この場を借りまして改めて御礼を申し上げます。
これからもどうぞカラ/フルをよろしくお願いします。
2011.12.6 カラ/フル代表 オダタクミ